菊花賞はマンハッタンカフェやヒシミラクル、スリーロールス、デルタブルース、ソングオブウインドなどなど、ステイヤー色の強い馬が活躍してきていることから、トリコロールブルーにもそういった未知の魅力による期待が集まっているのだろう。
とはいえ、トリコロールブルーは2000mまでにしか勝ち鞍がない。むしろ2400の青葉賞では7着と人気を裏切ってしまっている。ということは、実績からではなく、血統による伸びしろに期待した人気だろう。
それほど長距離血統の馬なのだろうか。父はゴールドシップ、オルフェーヴル、フェノーメノといった幾多のステイヤーを輩出したステイゴールドなので、間違いない。問題は母方だ。
母の父ピヴォタルはヌレイエフ系の生粋のステイヤーだ。ナンソープステークスという1000mのスプリントG1を勝っている。しかし、ブラッドメアサイアーとして優秀で、あのファンディーナも送り出している。それ以外にも、ミッキーロケット、ダノンジェラート、ワールドインパクト、ナムラシングンなど、中距離以上で活躍する馬が多い不思議な血統。
ではさらに母母父まで見てみよう。コモングラウンズだが、これも短距離馬だっが。サラマンドル賞という1400のG1に勝利。こちらは産駒もスピードタイプが多いようだ。
とはいえ、キタサンブラックのように母父サクラバクシンオーのような馬や、クリスタルグリッターズ産駒のマチカネフクキタルも勝ったりするのが現代の菊花賞。血統がどこまで参考になるかは疑問なところもある。
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