実績から間違いなく人気はソールオリエンスだろう。京成杯で強いパフォーマンスを見せた中山中距離だし、2000㍍以下なら３戦３勝なんて話が持ち出され、人気を被るのも当然だ。

　しかし私なりの評価は、「一長一短あって微妙」というのが正直なところ。今回は、体力充填直後で体力面ではベストコンディションである。記憶も休養でリセットされるのも良い。ただ、微妙なのは開幕馬場だという事。ドーブネやエルトンバローズはスロー逃げが基本。先週小倉大賞典のセルバーグのようなハイペース逃げが敢行出来る馬の存在があれば、切りやすく結論も早かった。
　おそらく、スローならソールオリエンスも先行策を取れるはずだが、スタートである程度のポジションが取れないと厳しい。この馬は、クラッシック向きらしい「距離延長向き」だという事は、有馬記念の時に解説した通り。いつも通りの後方からの競馬では、馬群を飲み込み切れなくなる公算も高い。セントライト記念では、先行するものと思われていたが、結局後方からの競馬となりレーベンスティールに先着を許した。スタート時の加速性能に難があるのかなぁ…と感じる。460kg台の平凡な馬格なので、その公算は否めない。古馬になり馬体が増えてくるなら、こういった一面は解消されていくが、逆にスピード面が落ちるリスクも伴う。
　セントライト記念では、Ｇ２以上のレースで通用しそうな馬はレーベンスティールのみだったが、今回はそれ以上にメンバーが揃っている。
　今回のソールオリエンスは、昨年のソーヴァリアントと状況が似ている。この手の馬は、前走よりもゆったりとした流れを好み、逆に流れが厳しくなる事を嫌う。
　昨年の痛い経験で学習したのはソーヴァリアント陣営で、ここ２戦でマイルの厳しい流れを経験させた。今回は「1600→1800㍍」距離延長、「Ｇ１→Ｇ２」格下げステップと理想的なローテでこのレースに挑む。同じ「ソー…」ならこちらを高く評価したい。

　土曜日は晴れ、日曜日は日中は曇り予報。開幕馬場の良馬場を想定。
　時計速さは関係無しに、馬場は整備しっかりされているはず。反応の機敏さが問われると見て、忙しい競馬を体験したマイルＣＳ組を中心に馬券を組み立ててみたい。

◎エルトンバローズ

(血統)
父ミッキーブリランテ
母父ブライアンズタイム

(オプション)
「1800→1600→1800㍍」バウンド距離延長、「先行→差し→先行」バウンド位置取りショック、「Ｇ１→Ｇ２」格下げ、道悪。

　毎日王冠は恵まれた感強いも、マイルＣＳの0.2秒差４着は非常に良く走った感高く、充実度の高さを感じる内容。
　オプションにも恵まれ、馬場にも恵まれ。

○ソーヴァリアント

(血統)
父オルフェーヴル
母父シンボリクリスエス

(オプション)
「1600→1800㍍」距離延長、「Ｇ１→Ｇ２」格下げ、「58→57kg」斤量減。

　前走の「差し→先行」逆ショックを高く評価。流石に、今回の緩化ステップを「楽」と感じない訳にはいかないだろう。
02/24 07:05

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≪JRA馬主・佐々木主浩本人≫
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