2016年 2.32.6 サトノダイヤモンド
2015年 2.33.0 ゴールドアクター
2014年 2.35.3 ジェンティルドンナ
2013年 2.32.3 オルフェーヴル
2012年 2.31.9 ゴールドシップ
2011年 2.36.0 オルフェーヴル
2010年 2.32.6 ヴィクトワールピサ
2009年 2.30.0 ドリームジャーニー
2008年 2.31.5 ダイワスカーレット
ここ10年を見ても、時計は2009年のドリームジャーニーが出した2.30.0が最高で、それを切る事はない。
それどころか、2011年や2014年のように、良馬場にも関わらず不良馬場並みに時計を要するに年もある。
2.36.0を要した2011年の勝馬はオルフェーヴルであり、2.35.3を要した2014年の勝馬はジェンティルドンナ、2頭共に日本の歴史的な名馬である。
度々言っている事だが、馬場の摩擦が高くなればなるほど素直に力量が問われるようになる事を、この有馬記念が証明している。
ここ10年を見ても、G1未勝利の馬が有馬記念を勝てたのは2015年のゴールドアクターただ1頭のみ。
例年、過去にG1勝ちを収めた馬が、実力通りの力を発揮して優勝している。
G1未勝利のゴールドアクターがキタサンブラックやラブリーデイ、ゴールドシップなどの強豪相手にこの有馬記念する事が出来たのか?...これには、ちょっとしたカラクリがあった。
2017年 54.8-1.38.8
2016年 54.1-1.38.5
2015年 56.1-1.36.9
2014年 56.2-1.39.1
2013年 54.3-1.38.0
2012年 54.1-1.37.8
2011年 56.4-1.39.6
2010年 55.3-1.37.3
2009年 52.2-1.37.8
2008年 53.1-1.38.4
これは、過去10年の前半900㍍と後半1マイルのラップを示したもの。
例年は、ほぼ前傾気味のペースになりがちだが、2015年に限っては明らかな後傾なラップだった。
即ち、ペースが甘くなり各馬余力が残せた状態となり、力量が問われなって波乱が起きたものだと考えられる。
狙いは摩擦馬場の中長距離G1でしっかりと走り切れる馬だろう。
話は変わって...
次に示した数字は、今年のジャパンCの前半4ハロンのと後半1マイルのラップである。
48.2-1.32.4
この数字は、前半の半マイルをハロン12秒平均で走ってもほとんどスタミナロスが無く、残りの1マイルをマイルCSよりも速い時計(笑)で走破出来た事を示している。
レース後半の1マイルがダート戦並みの時計になる有馬記念とは、明らかに指向が違う事が解る。
今回、ジャパンCの時計からキセキがかなりの人気を背負いそうな感じだが、ちょっと疑ってみたい。
◎モズカッチャン
昨年のエリザベス女王杯の勝馬。
勝ち時計2.14.3が示すように、摩擦の高い馬場で素直に力量が問われて強さを発揮する男勝りの牝馬だ。
昨年のエリザベス女王杯の前半3ハロンと後半1マイルのラップを見てみると...
36.5-1.37.8
有馬記念に似たリズムやラップで走破している事が解る。
京都記念のように、タフな馬場で一流馬が各々勝負所で厳しい攻めを見せたハイレベルな競馬で、直線で堂々と抜け出し勝ちに行く競馬を見せ、レイデオロにハナ差の競馬を見せている。
牝馬であっても、力量は牡馬と何ら差はないと見る。
今年のエリザベス女王杯は残念な結果となったが、中間熱発で順地さを欠いた事を考えると、更に上積みがあっても良いはず。
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