有馬記念2016ゴールドアクター吉田隼人騎手の負傷の影響は?落馬後全騎乗成績を検証

 有馬記念で予想オッズ3番人気と人気が予想されるゴールドアクターだが、吉田隼人騎手が右肩を負傷しており、騎乗への影響が懸念されている。
 吉田騎手は、10日の最終12Rでラグルーラに騎乗し、ゴール入線後に騎乗馬が故障し落馬。ラグルーラは残念ながら予後不良となってしまった。吉田騎手は右胸鎖関節捻挫のケガを負った。
 吉田騎手はその翌日11日日曜日の騎乗はすべて取りやめ、乗り替わりとなったのでかなり心配された。しかし、14日水曜日には地方交流重賞jpn1競走の全日本2歳優駿で圧倒的一番人気のリエノテソーロに騎乗し見事3馬身差圧勝。さらに17日土曜日も通常通り8つのレースに騎乗。
 心配はないかと思われたのだが、18日日曜日は6つのレースに騎乗したものの、メインレースの11Rで乗り替わりとなった。乗り替わり直前の9Rは勝っている。
 正直、気になるのは有馬記念でのゴールドアクターの騎乗に影響はあるのかどうかなので、負傷以降の成績の調子を分析してみた。
 15回騎乗しているのだが、人気以上の着順だったのが、6回。人気以下の着順だったのが、5回。人気と着順が同じだったのが、4回。
 どうでしょう?何も影響がないように思えます。逆に、18日のメインレースはライズトゥフェイムという馬での騎乗予定で、勝ち目もあるくらいの馬でした。それでもわざわざメインレースを回避して大事を取るほど、有馬記念での騎乗に賭けていると考えることもできます。もしもこれが懸念されて多少でも人気が落ちるようなら狙い目かもしれません。


有馬記念騎手成績:トップは池添騎手の3勝(歴代1位)!

騎手 過去勝利数 出走予定馬 予想オッズ
武豊 2勝 キタサンブラック 2.9
ルメール 1勝 サトノダイヤモンド 3.4
吉田 1勝 ゴールドアクター 7.3
デムーロ 1勝 サウンズオブアース 8.2
福永 0勝 シュヴァルグラン 9.4
戸崎 1勝 アルバート 16.0
浜中 0勝 ミッキークイーン 16.9
蛯名 2勝 マリアライト 17.1
岩田 0勝 アドマイヤデウス 41.8
池添 3勝 ヤマカツエース 54.8
シュミノー 0勝 サトノノブレス 61.1
武士沢 0勝 マルターズアポジー 67.5
田辺 0勝 ヒットザターゲット 91.5
バルザロ 0勝 デニムアンドルビー 92.1
中谷 0勝 ムスカテール 190.0
横山典 1勝 サムソンズプライド 209.0

 年末の大一番有馬記念だけあって、名だたる名騎手が揃った。ただ、その中でも有馬記念勝利数が最も多いのは意外にも池添謙一騎手。オルフェーヴルでの2勝、ドリームジャーニーでの1勝、計3勝を挙げている。これはあの名ジョッキー岡部幸雄と並び、歴代1位でもある。
 因みに、池添騎手の2016年の成績を見ると、リーディング争いでは年間16位(12月第2週現在)。必ずしもトップ中のトップとはいえない。ただ、大舞台に強い騎手として有名で、G1レースを22勝している。
 特にG1レースでは勝負に徹底して拘り、ときには勝ったものの進路妨害で騎乗停止になったこともあるほど。ただ、馬券を買う側からすれば、そこまでして全力を出し切ってくれる心強い騎手である。
 今年はヤマカツエースというかなりの人気薄(単勝予想オッズ55倍10番人気)の馬での出走予定だが、池添騎手の一発を警戒しなければならない。



連覇目指すゴールドアクターは母の弔い合戦に

 有馬記念で連覇を目指すゴールドアクターの母ヘイロンシンが1日死去した。同馬はゴールドアクターの全弟となるスクリーンヒーロー産駒を宿していたという。ゴールドアクターにとっては連覇がかかる25日の有馬記念は弔い合戦となる。なお、ヘイロンシンは15年にもスクリーンヒーローの牝馬を出産しており、こちらは来年17年のデビューとなる。
 今年はサトノダイヤモンドの母マルペンサも全弟となるディープインパクト産駒を出産した直後に死去し、その後にサトノダイヤモンドが菊花賞を制した例もある。



有馬記念2016出走予定馬追い切り・ゴールドアクター絶好

キタサンブラック栗東CW6F86秒3-40秒6-12秒2
→ジャパンカップで万全に仕上げており、それから3週間のため、状態維持を目的としたソフトな調教。軽やかに駆けていて、全く調子落ちは感じさせない。力を出し切れる仕上げなのは間違いなさそう。

サトノダイヤモンド栗東CW6F81秒0-37秒6-11秒7
→菊花賞から2か月の間隔があるため、こちらは状態アップを目的としたハードな追い切り。サトノラーゼン、エアカミュゼといったオープン級の調教相手を後ろから追い掛けて交わす併せ馬を消化。これで体も絞れて万全の状態に仕上がってくるだろう。

ゴールドアクター美浦南W不良66秒6‐51秒8‐37秒9‐12秒3
→ジャパンカップで生涯最高体重504キロで出走しているため、3頭併せで一杯に追い切った。これで絞れてくるだろう。時計は不良馬場でのものなのでかなり速いと見ていい。有馬記念を連覇した祖父グラスワンダーを彷彿とさせる力強い動きで問題なし。



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