武豊騎手が京都2歳ステークスをグレイルで勝ち、復活をアピールした。ゴール寸前で捉える騎乗ぶりに、ファンの間ではもう武豊騎手は大丈夫だという安心ムードが広がっているが、膝の靭帯のケガというだけに、まだ楽観はできないのではないかと思う。
筆者は以前、足底腱膜炎というケガを患ったことがある。足の裏を打ったときに痛めて腱に炎症を生じたのだが、骨折よりやっかいだと言われた。衝撃のエネルギーが骨に行って骨折という形で発散された方が幸運なこともあるという。骨折は意外と単純で、時間が経ってくっついてしまえば終わり。ただ、炎症となると長引くこともある。馬でも骨折より屈腱炎のほうが長引く。私自身は痛みが引くまで1年2か月ほどの時間を要した。 骨折でもないし大丈夫だろうと みるみる悪化して歩くのも困難なくらいに痛くなった。今でも時折古傷が痛んであの悪夢の日々を思い出し恐怖に慄くこともある。
そう思うと武豊騎手のケガの具合は今だ心配だ。アスリートだから、いざとなると闘争心が出て痛みを忘れて運動してしまうが、後で悪化させるということはよくある。京都2歳ステークスのゴール前での叩き合いで悪化させていなければよいが、、。