NHKマイルカップの脚質傾向が近年変化してきていることをご存知だろうか。基本的に逃げ切りが難しいとされる東京1600コースのため、開設からしばらくは逃げ切り勝ちというのは全くなかった。
それが2012年カレンブラックヒル、2014年ミッキーアイル、2016年メジャーエンブレムと逃げ切り勝ちが続いている。この変化について、競馬ナンデは、東京コースの芝のメインがエクイターフという傷みにくい種類に変わったことと、コースの使用順序が変わったためだと考える。
秋の東京開催でAコースを使う日程も1日分減少したのも多少影響しているかもしれない。
これにより芝の傷みにくくなり、また傷みが全体に分散して均等になり、Aコース最終週とはいえ外伸び馬場にならなくなった。その恩恵もあって逃げ馬の粘りにつながったと考えられる。
さて、隔年ということになると今年は逃げ切りが決まる年ということになるが、どうだろうか。出走メンバーを見渡すと先行馬が手薄で、その可能性も十分ありそう。
中でも有力馬2番人気想定のテトラドラクマは非常に怖い存在。前走クイーンカップは34.6というかなりのハイペースで逃げて押し切っており、第一の逃げ馬候補だ。
他の先行馬の出方はどうか、陣営コメントを探ってみたが、前走逃げて7着だったカシアスは「無理に行かせすぎた」とのこと。過去に逃げたことがあるミスターメロディも「前に馬を置きたい」とのことで、これでもうテトラドラクマのハナは確実といってよいだろう。
テトラドラクマが自由に飛ばすと、3歳の2月に、馬場も良くない状態での1:33.7の時計だから、今の馬場なら1:33秒を切ることもできそうな単純計算。これを捕まえられる馬が出てくるかどうか。