競馬必勝法考(2)
このブログでは、「馬券投資法」を「超有名」「有名」「多少」「超マイナー」の4種類に分けて12の方式を紹介している。
2回目の今回は「超有名」に分類されている「マーチンゲール法」「ココモ方式」「モンテカルロ方式」の3種類を紹介し、評価を加える。
02マーチンゲイル方式
配当2倍以上の1点を当たるまで倍買いで買い続けて利益を出す投資馬券法。
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かつて藤本義一氏の小説の中で「主人公が枠順の1番もしくは2番の馬のうち当日人気の無い方を的中するまで資金を倍にして賭けていく。その結果大儲けして大金をつかんだ」という話しで紹介された。倍買い、倍倍法ともいう基本的な買い増し法である。
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1→2→4→8→16→32→64...と資金が増えていくため何連敗までと自らルールを定めることが必要になる。
03モンテカルロ方式
配当3倍以上の配当を1点買いで買い増しする方法。
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モンテカルロ・カジノをこの投資法を用いて破産させたという話から、この名が付いたと言われている。数学の理論としても有名である。
1,2,3の数列が基本で、先頭と末番の1と3の合計4が第1回目の賭け金になる。
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100円単位で買うなら400円。外れたら4を加え1,2,3,4とし第2回目の賭け金は1+4=5となる。
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また外れたら1+5=6と徐々に増やす。的中したら数列の両端2つずつを外した両端の合計を賭ける。
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1234567で的中すれば12と67を外し345の数列にする。次に外れたら3456となる。
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数列が無くなるか1つだけ残った場合に利益が出ていることになる。その場合は最初の123から再開する。
04ココモ方式
配当3倍以上の1点を買い増しする方法。
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1レース目は1単位を賭ける。外れたら2レース目も1単位。
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3レース目
1+1=2単位
4レース目
1+2=3単位
5レース目
2+3=5単位
6レース目
3+5=8単位
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1→1→2→3→5→8→13→21→34と資金配分をしていくことになる。
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つまり外れる度にその1つ前と2つ前の賭け金の合計を賭けていく。この賭け方で3倍以上の配当を的中した時点で必ず儲けが出る。その時点で始めの1単位に戻って賭けを再開する。
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この方式はモンテカルロ方式に比べて買い増し額の増え方が激しいので、不的中が10回を越えたら買い増しを打ち切り、棚上げするのが無難である。
【評価】
私のこれら3方式の評価はネガティブである。5段階評価のE(ただし、モンテカルロ方式については多少面白いとは感じるのでD)。
これらの方式はギャンブルの大原則を知らない机上の論だと思う。
ギャンブルの大原則とは何かというと、運がいい時、調子のいいときに大儲けし、逆のときは大損するということ。
したがって、ギャンブルの必勝法というのは、運がいいときに大きく賭け儲けを出し、運の悪いときの損失を最小限に止めるものでなければならない。
ところが、これらの方式は、運の悪い時ほど大金を掛け、運のいい時は最小限の掛け金になる。儲かるのは、資金の限界点近くでたまたま当たったときだけである。
「不的中が10回を越えたら買い増しを打ち切り、棚上げするのが無難である」とか「何連敗までと自らルールを定めることが必要になる」という但し書きが添えられているところに、これらの方式の限界が存在する。
「打ち切った」ときに確定する損害は多大であり、この損害を挽回することは困難である。