Lapの怪、勝負どころを考える(競艇との違い)

ジョッキーがよく言う  『勝負所で動けなかった・・・』  『勝負所で付いて行けなかった・・・』

まぁ、何となく理解は出来る、あぁ大体アノ辺りの事を言ってるのだな、と

 

 

でも、何故大体アノ辺りなんだろうか???  競艇のように、発馬後1角付近が勝負どころでないのは何故なのだろうか???東京の2400mが四角手前が勝負どころであるが故に、競馬全てが ゛シマイ゛ に勝負どころが訪れるという観念に囚われている

競艇は、勝負師がトーシローであり推測の域を出ないが、恐らく最終コーナーを回ってからでは差し届かないバイアス(接地面が水上である為、浮力・波のウネリなど???)である為に、最初にベスポジを取る必要があるのだろう

 

 

勝負師がよく思う事は、全くフラットな馬場である事とか、コースに高低差が無い事を前提に、例えばテンを31.0秒台で走る事が出来る馬と、シマイを31.0秒台で走る事が出来る馬が、マッチレースを行った場合、どちらが先着するのか?????という事

 

良い例かどうかは分からないが、1998年の毎日王冠で検証してみたいと思う、3ハ×3で1800mである事も分かりやすく、また、稀代の逃げ馬として名を馳せたサイレンススズカという馬が走っているので、検証にはもってこいなレースと思ったからだ

 

 

サイレンススズカの テン、なか、シマイのLapはこうである

34.9 - 34.9 - 35.1    出現Lap傾向は、限りなく平坦戦に近い瞬発戦、サイレンススズカは発馬からゴールまで、ほぼ一定速で走った事を表している

 

一方、このレースの2着馬エルコンドルパサー、この馬も大変能力の高い馬であったが、この時の同Lapはこうなる

35.2 - 35.1 - 35.0

 

 

この検証作業は、2頭の能力比較をしようとか、その時の体調がどうの、という趣旨ではない

勝負どころの検証であるからして、余計な推測は除外してもらいたい

 

上記、Lapを比較するとサイレンススズカの後半1200mの時計は1:10:0で、エルコンドルパサーが1:10:1、ほぼ同じである

その差コロコロ0.1秒、着差表記にして3/4馬身程度

実のところ、四角手前での両馬のタイム差0.5秒を、エルコンドルパサーはシマイで0.1秒しか詰められていない、この事は、このレースに於ける勝負どころは、競馬ファンが思っている場所とは違う個所に存在したことを証明している

それは、発馬から向正面までの間である

これは、ほぼ競艇と同様と言える事象なのだ、もちろんトラックバイアスに因る影響が大きい事は当然であるが・・・・

 

勝負師が、面白くないと感じる事が多い芝の中距離戦

この条件では、前半にいくら頑張っても、シマイだけでゲームをひっくり返せるバイアスであるため、ほぼ上りに優る血統が跋扈する結果となる、それでも最後の最後に白熱する方が面白いという考えがある事も理解できるが、あまりにも格差的な現状に憂いを感じる事しばしば

 

 

昔、ある人物が言っていた 『ミスターシービーのレースを逆回しでリプレイすると、ツインターボのレースになるんだよ』

なるほど、シマイに優る馬と、テンに優る馬、面白いなぁ~っと思った

 

理論上は同着となる下記のケース、ホントに同着になるのか??実際に観てみたい気がする

 

31.0 - 34.0 - 39.0     VS    39.0 - 34.0 - 31.0

 

何となくだが・・・・・札幌の1800mだと前者の勝利、東京の1800mだと後者の勝利になるような気がしてならない

 

 

 

実際に、勝負師が好きで非常に良く購入する小倉のダート1000m

この条件は、シマイの脚なんか全く関係が無い、ほぼ最初のコーナーの進入順によって着順が決まると言っても過言ではない

要するに、勝負どころはトラックバイアスに応じて変化するモノと理解すべきなのである

 

 

それにしても・・・・・競馬とはどれだけ年数を経ても、一向に研究対象が減るという事が無い

ホントに深くて面白い競技だと、つくづく感じる今日この頃です。

 


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