日本ダービー2012回顧:ディープブリランテが距離不安一掃、最後は粘った

2:23.8 通過ラップ: 12.8 - 10.8 - 12.0 - 11.7 - 11.8 - 11.7 - 12.2 - 12.4 - 12.3 - 11.7 - 12.0 - 12.4


大きく緩まない平均的なラップを刻んでいます。...今週の馬場も先週とほぼ同等に時計が出ていた上に、ペースもしっかり時計が出やすい競馬となっていて、正直なところ...このラップでオークスより時計が遅いというのはちょっとどうなのかなと思います。馬場も1800では33.0の上がりを使う馬がいて、ほぼパンパン馬場。超高速馬場は続いていたと思うし、時計推移からも残念。ただジェンティルドンナが化け物である可能性も否定できないので何とも言えないけど...比較としては凡戦の類かなと思います。てっきり日本レコード出ると思ったよ。L1もオークスのジェンティルドンナが11.8に対して、こっちは出し切っての 12.4。う~ん...。



1着ディープブリランテはまずまずのスタートからじわっと出す形も序盤から勝気を見せたので、すぐにゼロスの後ろに壁を作った。最内で1~2角を過ぎて離れた4番手という位置でギリギリ折り合う。3角で前を行くクラレントの外に出して内目追走、4角でそのまま仕掛けると3番手に押しあげて6~7馬身差の3番手で直線。序盤で前を捕えに伸びてくると、L2で前を捕えて先行集団から抜け出して先頭に立つ。しかしL1でフェノーメノが強襲。何とかこれを退けて悲願のダービー制覇となった。う~ん...この2週間で岩田がどういう気持ちで臨んだのかという感じですね。やはりここに賭けてきたという感じでしたね。これ以上ない程のパーフェクトなポジショニング。序盤で折り合った時点で、もう好勝負の内容。ただし、それでもやはりこの瞬発力タイプの馬が、平均ペースの競馬で押し切るというのはかなり驚きで、これは単なる瞬発力タイプという位置づけだけではない馬になるかもしれませんね。それでも一応L3最速戦の流れでしっかりと前との差を詰めてきていて、ここの脚で鋭さを要求されたのが大きいかな。そこからL1やっぱり共同通信杯のように落ち込んだけど、そこまでにしっかりとリードを保っていたので、最後はひやひやしたが勝ちきったという感じ。岩田、ああいうポケットでしっかり折り合って競馬を進められるんだなと。まあ、人気も上位2頭に水をあけられていたし、かなり自由に競馬ができたというのも大きいかな。ただ、単純に比較してはいけないとは思うけど、ジェンティルドンナに比べるとスケール感で見劣りますね。2400mはやっぱりちょっと長い気がします。スピード持続力を見せてきたけど、L1の踏ん張りが足りないというのはやっぱり持続馬に対して戦えるというほどではないように感じるので。エイシンフラッシュも同じく持続型相手には苦戦しているように、詰めの甘さが露呈してこなければなあと思います。今回は内が残る馬場状況に、岩田の仕掛け所とポジション、更に有力馬の位置取りが後ろだったことも大きいかなと。岩田を褒めるしかない。


2着フェノーメノは五分のスタートからある程度押して中団には付ける形。そのまま1~2角を中団で進める。道中はしっかりと折り合って、グランデッツァを見るような形で進める。3角で外から押し上げていき、4角でグランデッツァに合わせて仕掛けて中団、10馬身差ぐらいで直線。序盤で追われるとぐっと反応して中目からグングン伸びてきた。L2で好位集団を交わすと、L1でやや外に寄れるが、立て直すとディープブリランテを飲み込もうとしたが、わずかに及ばなかった。ん~...多分、相手はグランデッツァとディープブリランテだとわかって蛯名が乗っていた感じですね。直線最後にちょっと苦しくなって立て直すまでに時間がかかったように見えたけど、あれがなかったら勝ってたのはこっちだったかなという気はしないでもないです。それぐらい僅差の内容。ただ、序盤の運び方はほぼパーフェクトだったとはいえ、最後まで有力差し馬を寄せ付けない末脚からも、実質的にこの距離ではこの馬がNO1だったのかなという印象です。平均的な競馬になったのも大きかったし、後ろに対して位置取りの差があったのも良かった。キレ味でも見劣らなかったし、普通に高速馬場ではゴールドシップやワールドエースより上とみていいと思いますね。ん~見抜けなかったなあ。


3着トーセンホマレボシは五分のスタートから押して押して積極的に先行、逃げるゼロスを見ながら、緩めることなく番手策。1~2角で単独の2番手になると、ここで離そうとするゼロスにぴたりと引っ付くマーク作戦は前走と同じ。3~4角でじわりとゼロスの外から忍び寄り、ほぼ並びかけて直線。序盤でゼロスを競り落とすと、L2で流石に脚色鈍くなり、ディープブリランテの強襲を受ける。しかし、L1で交わされても想像以上にしぶとく食らいつき、2着を死守するかというところに、フェノーメノの外差に抵抗できずの3着。流石ウィリアムズというお手本のような競馬ですね。これから淀の長丁場には絶対ウィリアムズに出てきてもらいたい。とにかく逃げ馬を徹底マーク。仕掛け所を心掛けていて、直線入りでしっかりリードを作ろうとして厳しい流れの中で加速ラップを刻んでいた。ただ、ディープブリランテがこの加速ラップについてきちゃったんだから苦しい。最後まで脚を出し切っての3着と、前走がフロックではなかったことを証明した形。こういう平均的なスピード持続力勝負で前が止まらない馬場なら頑張れたということですね。条件が限られてくるので難しい気はするけど。


4着ワールドエースはこの馬としては好スタート、五分に出てゴールドシップの外、中団につける。道中でlコスモオオゾラの後ろ、ゴールドシップの前ぐらいで競馬。そのまま動かずに3角へ。3角で外から特に動かず、4角で外にゴールドシップが出したのを見て仕掛けて後方で直線。序盤で外からゴールドシップと併走状態で伸びてくる。L2で伸びきれずにまだ中団。L1でようやくばてた馬たちを交わして徐々に押し上げていくが、勝負圏内にはわずかに及ばずの4着に終わった。まあ、やっぱりなという形でしたね。スタート良かったってのはこの馬としては随分と楽になったとは思うんだけど、終始ゴールドシップの動き出しを待つような感じになっちゃって、直線の段階で既に絶望的な位置になってしまったのがね。4角でゴールドシップを待って追い出しているんだから、ゴールドシップが届かなければ自分も届かないよねという話。勝つ気があるのかな。もちろん今回の展開だし、ハッキリ言って、騎乗だけでなく馬の能力的なものも影響はあったとは思う。それでも、あの展開なら、自分から動いてゴールドシップを出し抜くぐらいの勝負をしてくれないと、とてもじゃないけどダービーなんか勝てない。馬自体は、今回はスタートが良かったのは本当に大きかった。ゴールドシップより前で競馬をできたんだけど、コーナーで押し上げずに直線勝負にした分、やっぱりどうしてもトップスピードに入るまでに時間がかかった感じ。仕掛け遅れはあったにせよ、フェノーメノと脚色で同じレベルじゃあどのみち勝ちはなかったような気もします。敗因はわからないんだけど、強いて言えば、やはりトップスピードが魅力の馬だけに、平均的な競馬で前が止まらない馬場になった上で、縦長というような条件では苦しかったかな。好スタートを決めても位置取りの差で負けた印象。時計勝負になった時にこれが改善されないと辛い。


5着ゴールドシップは五分のスタートから押して押して追走するのだが、やはり内枠が災いして、団子状態になり、後ろに下げざるを得ない競馬になった。1~2角は完全に馬群の中で出すに出せない競馬。向こう正面中盤までに、うまい具合に外に持ち出し、動いていけるポジションをしっかり確保した。そのままワールドエースを目標にしっかりと進めていく。3~4角で大外を回して後方集団、ワールドエースと共に直線。序盤で併走状態である程度伸びてくるが、グンと伸びる感じはしない。L2でそれでも外から流石の脚を見せると、L1ではジリジリなだれ込んでくるが、それ以上の脚ではなく5着と苦しい結果になった。内田の判断ミスかなと思います。あの枠でスタート後に固められると外に出せないので、外に出せる位置まで下げるか諦めて包まれるのを覚悟で内を狙うかの二択を迫られたと思います。そこで2角過ぎで外に出すことを選んだが、代わりに緩まなければ押し上げることさえ苦しい程のリードを前に与えてしまった。それが最終的に緩まなかったので、3角から押し上げてはみたものの、軽いスピード不足でやはりグンとは伸びず。最後は持続戦で脚も余っていなかった。平均ペースなら縦長になるので、どこかで出すポイントがあったような気がするんですよね。腹を括って下げたのだから、結果としてはミスとなっても、これ自体を批判することはできないですね。内田の中では馬を信じて出し切る競馬を選択したということでしょう。この馬としてはやはりトップスピード不足が辛いですね。皐月賞は内外の差はともかくとして、パワー型のこの馬にとってタフな馬場で他馬がスピードを上げられない中押し上げていった分、しっかりと持続力を活かすことができた。今回は高速馬場でほかの馬以上の切れる脚を使って押し上げなければいけなくなった。オルフェーヴルの天皇賞に近いかなという感じですね。軽い馬場で、この位置取り、平均ペースで前ばてずというような流れでは本領を発揮できなかった。共同通信杯の内容からも軽い馬場だと位置取りの差が極めて重要になってくるということが分かったと思います。ヴィクトワールのダービーと同じく、競馬の勉強材料としては本当に良い。まあ、いずれにせよ軽い馬場で平均ペースだと良さが削がれることは確かでしょう。どこかで緩むような舞台なら。


10 着グランデッツァは五分のスタートから積極的に前の方につけていき、楽な感じで先行策。そのまま折り合ってしっかりと進めて3角へ。3角で中目からディープブリランテを目標にして5番手ぐらいで直線。序盤でディープブリランテを追って頑張って踏ん張っているが、L2で伸びを欠き、そのまま失速しての10着惨敗。これは...距離ですすいません。持ちませんでした。ん~まあ純粋にスピードの持続力がなかったのかなとも思うんだけど。ラジニケ杯の内容からも決して距離が長いとは思えないんだけどなあ。まあでも終い止まってたし、今回も直線序盤はまだ夢を見れるぐらいだったのに、L2で完全に失速した。やっぱり壁があるのかも。高速馬場自体は決して悪いとは思わないんだが、こういった平均的なスピード持続戦になるとダメなのかな。いずれにせよ、残念な結果になってしまった。

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